静岡張子

杉本家は 「沢屋」「ダルマ屋」といわれて
静岡での もっとも古い張子造りを 引き継いで製作されています
神社 祭礼 正月初市などに
縁起物として売られる各種のものを 製作されています
かつては お面だけでも200種ほもどあり
多くの旅役者が ここに来ればなんでも間に合うと重宝がられたそうです
残念にも 昭和15年の静岡大火 昭和20年の戦災で
全ての型を焼失し 達磨 祝鯛 軍配 だけになってしまいました
その後 玩具の研究者などの助力で 
首振りの虎 面数種 犬張子などが復活し
現在 四代目の杉本栄司さんが製作に励んでみえます




祝い鯛

金鱗の赤い鯛が二尾向かい合って
口のところで合わされ藁で結んであるもので
にらみ鯛とも呼ばれています
本来は生の鯛を正月に飾ったのが原型で
祝儀の席で飾り物として喜ばれました
生では長く飾れない所から 先代が張子にして売りだし
人気になったそうです 
 

軍配

市内の八幡神社で奉納される
子供相撲にちなんで授与されているもので
この軍配を持って遊ぶ子供は
立身出世するといわれ求められます


首振りの虎

かつて静岡に歩兵連隊があったころ
演習に行く兵隊の姿勢が悪く
上官に叱られ この首振りの虎を
引き合いに出したというエピソードが有るそうです

 2010年の年賀切手の図案に採用され
 全国からの注文には応じきれなくて 困っているそうです


犬張子

東京の犬張子を 伝承したもの
少し 扁平になった顔が 
今流行りの愛玩犬に似て
何となくおかしい


かつて上流社会でしか飼えなかった狆
せめて飾り物でも・・ 
という庶民のささやかな願いで
買い求められました

達磨抱き小僧

幼児の成長を願って作られたもので
独特の雰囲気があります

達磨

立派な髭を蓄えた
いかめしい頑固親父という
雰囲気の 目なし達磨です