三井寺 弁慶のひきずり鐘

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昔 延暦寺と園城寺(三井寺)が争いをくりかえしていた頃
怪力で知られる弁慶が延暦寺の僧兵として
園城寺に攻め下ってきたことがありました
戦いが終わると弁慶は園城寺の鐘をひきずって
意気揚々と山へ引きあげていったのでした。
 ところが鐘をつくと 鐘はゴーンとなるかわりに
「イノーウ、イノーウ」とひびきわたったのです
これを聞いた弁慶は大いに怒り
この鐘を谷間に投げ捨ててしまいました
 争いがおさまって 鐘は園城寺に帰りましたが
今も残るこの鐘には
弁慶がひきずったときについた跡がくっきりと刻まれています
その様を写して土人形にしたもの(小幡製)