ピンピン馬(廃)
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瀬田川を境にしてそれより東の地域の 
瀬田 草津 守山から近江八幡に至る地域に
古くから 子供の誕生の際 疱瘡除けのおまじないとして
張子の玩具を贈る風習があって
男児には赤塗りの「猩々」「起き上がり」「ピンピン馬」
女児には同じく「猩々」「起き上がり」「ピンピン鯛」が贈られた

栗毛の写実的な張子の馬を箱形四輪つきの台車に乗せたもの
台車の内側には針金 三味線糸などの鳴り糸が仕掛けてあり
車を引くと車に細工のされた竹片が鳴り糸を弾いてピンピンと音を出すと共に
馬の首が上下に動くからくり玩具でもある
子供がピンピンと跳ね上がるほど 元気に育つようにという願いが込められている

製作は 京都ないし大阪でおこなわれ
草津で作られていたという形跡はなく
優雅な色調と精巧な構造で 滋賀を代表する郷土玩具ではあるが
現在は廃絶し 作られていない