信楽狸・蛙結婚記念に貰った夫婦狸 信楽焼の傘置き YH卒業記念 親の代から居座る狸口の開いた蛙(笑いかえる) ミニ蛙(みにかえる) ひき蛙(福かえる) |
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信楽焼の狸や蛙の置物を 郷土玩具の範疇に入れる事について
人それぞれに意見がおありでしょうが また是も一興と思います。
日本六古窯のひとつ信楽焼(しがらきやき)は、
滋賀県甲賀市信楽町を中心に作られる日本の伝統陶磁器 b器です
信楽焼の狸の置物の歴史は比較的浅く、
明治時代に陶芸家の藤原銕造氏が
京都の清水焼の窯元で修業中の10歳の時、
音羽川の河原で腹鼓に興じる狸を見て、
狸の焼物作りがひらめいて作ったのですが 売れ行きが思わくしなく、
昭和7年ごろに修業を終えて郷里の信楽に帰ってから、
等身大の狸を作り始めると評判になり
本格的に作られる様になりました。
1951年(昭和26年)、昭和天皇が信楽町行幸の際、
たくさんの狸たちに歓迎されたことに感銘して
「をさなどき あつめしからになつかしも 信楽焼の狸をみれば」
と 歌をお詠みなられ 全国に名が知られるようになり
縁起物として喜ばれ、
狸が「他を抜く」に通うことから商売繁盛と洒落て
店の軒先に置かれ
一般の家でも 愛嬌を振りまく姿が見られる様ななった。
信楽の狸は
福々とした狸が編み笠を被り少し首をかしげながら
右手に徳利左手に通帳を持って
突っ立っている型が定番となっています。
昭和27年に 狸愛好家・石田豪澄氏によって読まれた
『信楽狸八相縁起』が 特徴をよく伝えています。
笠 | 思わざる悪事災難避けるため用心常に身をまもる笠 準備 思いもかけない災難を避け、身を守ります。 (悪事災難を避けるための用心をしましょう) |
目 | 何事も前後左右に気を配り正しく見つむることな忘れめ 正しく見る 大きな目で四方八方に気を配り、 物事を正しく見ます。 (何事も前後左右に気を配り、 正しく見ることを忘れないようにしましょう) |
顔 | 世は広く互に愛想よく暮らし真を以って務めはげまん 笑顔 常に愛想よく暮らし、一生懸命励みます。 (常に愛想よくし、心から励みましょう) |
徳 利 |
恵まれし飲食のみにこと足りて徳はひそかに我につけん 人徳 徳が持てますように。 (飲食には困らず、徳が持てるように努力しましょう) |
通 | 世渡りは先ず信用が第一ぞ活動常に四通八達 信用 世渡りには信用が第一です。 (世渡りには信用が第一。信用を積み重ねましょう) |
腹 | もの事は常に落ちつきさりながら決断力の大肚をもて 冷静さと大胆さ いつも太っ腹で。落ち着きと大胆な決断力。 (いつも冷静沈着に、しかし、決断するときには大胆さも持ちましょう) |
金 袋 |
金銭の宝は自由自在なる運用をなせ 金運 金運に恵まれますように。 (金銭の宝は自由自在に運用をしましょう) |
尾 | なに事も終わりは大きくしっかりと身を立てるこそ真の幸福 終わりは大きく 物事の終わりは大きく、 しっかりと身を立てることが真の幸福。 (物事の終わりは、大きく太くしっかりとしましょう) |
狸とともに蛙も庭園の置物として 人気がある
ひき蛙の事を福蛙と呼ぶ事から 『福かえる』として喜ばれ
信楽焼の粗い地肌が ヒキカエルの表情に適しているのでしょう。
背中に 子供を乗せているのは 子宝に恵まれるようにとの思いからでしょうか
近頃では 福かえるという事より『無事かえる』との 言葉にひっかけて
無事な帰宅を願って 玄関に置く人が多い様に思います。
近年 口の開いた笑った表情のカエル等も 造られ
蛙の種類も多様化しているようです。