草津の猩々

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瀬田川を境にしてそれより東の地域の 
瀬田 草津 守山から近江八幡に至る地域に
古く 子供が誕生の際
疱瘡除けのまじないとして張子製の玩具を贈る風習が見られた
赤い色は疱瘡を軽くするという習俗と結びついて
男児には猩々と起き上がり ピンピン馬
女児には馬の代わりにピンピン鯛を贈る
江戸元禄時代にはすでに存在して 地元の農家の副業として作られたと思われる
大正の頃より地元製のものに換わり大阪のものが出回り
昭和になって 馬と鯛は姿を消して
猩々だけが古い型を伝え地元で伝えられた


謡曲に取材した人形で 猩々と供達磨は一対になっており
大津市の四宮祭りの山車人形の猩々を模した物とも云われる
赤衣に群青と赤の略線を描いた白袴を付けた猩々が酒甕の上に立っている姿で
これに達磨を添えて疱瘡除けのまじないとして出産のあった家に贈られる
達磨は回復を願う(起き上がりの意)縁起物である
贈られた家では かまどの傍らに桟俵を据え
赤い色紙を2枚重ねて敷き これらの人形を飾り
清飯 清酒を供え7日7夜過ぎてから 疱瘡が猩々に移ったものとして
四辻や小川に流して厄払いする
こういった風習も現在は無く 人形だけが今も残っている

草津宿の黒門跡 昔の草津宿の町並み
本陣跡 脇本陣跡
草津宿街道交流館
●所在地 〒525-0034 滋賀県草津市草津三丁目10番4号
TEL 077-567-0030/FAX 077-567-0031

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