2009/03/21
富山の土人形は 現在二ヶ所の工房で製作されています
富山市肝いりの伝承会と 土雛窯です
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『土雛窯』 立山連峰が目の前に広がる そんな所で かつての製作者 渡辺氏の元で 土人形の製作を学ばれた方々 五名で 富山土人形の存続と製作に励まれています 今回 お二人方にお会いでき お話をお伺い する事が出来ました。 |
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渡辺氏以外の製作者の 古い富山の人形の発掘もされ その人形から型起こしをして 絵の具も 膠を使った泥絵の具を使い 昔からの土人形の復活に努力されています 当時の型が全く無い状態との事で 残された土人形より型取りをするので 1割ほど小さな物になりますが 富山土人形の盛時を 彷彿とさせる人形が再現されています |
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かつての渡辺さんの作られた人形の彩色は膠が多く 剥離がしやすいため ちょっと古いものになるとひび割れがして ぽろぽろ剥がれたりします けれどもその膠でしか出せない色もあるため その調合が非常に難しいとの事です 微妙なバランスをとりながら かつての土人形たちが 再び微笑んで 生まれてくれている気がします |
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渡辺さんの工房の床下より探し出された 蛇の目鈴の元型 型というより玉ということでしたが この玉を 練った土で覆い それを外し 鈴玉を入れ 昔ながらの蛇の目鈴を作られています 様々なサイズの蛇の目鈴も 一つ目 2つ目 三つ目があり その紋様も 温かみとユーモアにあふれています |
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現代の新しい絵の具(ネオカラー)では絶対に出せない色は 自然と季節のくれた贈り物かもしれません 月日(年月)の経過により 自然と褪色するその色合いには ほのぼのとした温かみと 柔らかさに溢れています 手作りならではの好さがそこにあるのでしょう 時代が進み 何もかもが昔のままというわけにはいかないと思いますが 古い土人形より学びながら 昔ならではの良さを残しつつ 現在の富山土人形の 製作に励んでみえます 心より応援したいと思います がんばってくださーい |
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『土雛窯』に 関しましては 富山土人形 土雛窯 にアクセツ お願い致します |
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2009/03/08 訪問 |
コレクション
富山の土人形には どこか土の匂いが残っています
その土地に根付いた 人々の祈り 思い 優しさが
ほんのりとと漂ってくるような
温かみが感じられる人形たちです
(伝)・・・伝承会
(雛)・・・土雛窯
渡辺信秀氏の作品には 印がありません
福徳人形(伝) |
渡辺翁の 福徳三種 |
明治より昭和の初め頃まで 正月に菓子店の店頭で繭玉として飾られたり 福徳袋に入れて菓子のおまけ代わりに用いられた 駄菓子屋のあて物玩具のがらがら煎餅の中入れ種としても売られた 全部で 二十五種ある |
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(雛) |
泥メンコ |
鯛乗り童子 この鯛乗り童子は 一番最初に 手にした人形で 年月と共に 塗料が剥れてきましたが 表情が何とも柔らかく いとおしさはひとしおです |
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どっしりとした富山独特の達磨 表情が何とも楽しい |
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(伝) 便所の神様として祀られた 男女二体 セツトの物 |
《カンショバノカンサマ》 便所の桶を伏せ込む時に その桶の下に ぼた餅と男女一対の着物を着た藁人形を埋めた お産のとき この神様が一番最初にいらっしゃるのから 女は普段便所を汚くしたり 家の人も唾や痰を吐いてはならんという このような謂れが残るのは 便所だけではなく軒先や厩(うまや) 囲炉裏などにもあり 身近な所に神様がいるという 感謝と誡めからの思いからであろう 現代のような使い捨てや やりっぱなしといった風潮を この厠神達は どのような思いで眺めているでしょう 自らの反省を込めて トイレで眼を光らせていただく事にしました(笑) |
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(伝) 子守り |
鯛抱き童子 |
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(伝) 恵比寿宝船 |
大黒宝船 |
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宝珠持ち |
丑乗り天神土鈴 |