2008/01/03

達磨の部屋





禅宗の始祖 達磨大師の座禅姿を模した縁起物玩具
江戸時代に禅宗が民間信仰として流行した事から
次第に庶民生活に溶け込み 
子供相手のものや縁起物として玩具化されてきた
起き上がり式のものが多く倒れてもすぐ起き上がるところから
商売繁盛 招福開運のマスコットとして各地の達磨市等で売られる
関東地方では白目の目無し達磨
西日本では黒目の鉢巻達磨が多く見られる

張子・土・木地・その他素材はさまざま有り
全国各地膨大な種類があり 収集を始めたら切りが無い!
若い頃集めたほんの少量のコレクションの中から主な物だけ紹介します
なお、かなり偏った集め方をしていますので御了解下さい


    
                     一番のお気に入り         男達磨

姫達磨の基になったといわれる小法師

布刺繍の姫達磨
松山の姫達磨と起き上り

四国松山の雰囲気が好きで よく行きました
夏目漱石の「坊ちゃん」のイメージが強くて
のほほんとした感じがいかにも伊予らしい
愛らしい表情が好きで 15cm程のものを
いつも 目に入る所においています
   宇和島達磨
      宮川作
仙台松川達磨

ここの達磨さんの豪華な事!
地域毎に個性が出てます
仙台という土地柄が 派手なのかしら?
前面に 朱という難除の色を使っていないのも
それもまた善しです
仙台張子は 藩政時代より存在していましたが
明治の初めに 仏師高橋徳太郎が 現在の面や達磨を完成させ
2代目「面徳」を名乗り 能面 神楽面の制作に従事し
祭りの山車の飾りつけなどをする「お祭り師」としても活躍をし
その後三代目(長男 利三郎)がその技法を引き継ぎ 
現在作られている達磨の木型のほとんどは
この三代目の作といわれています
昔は 眉毛に犬の毛皮 目玉にガラスが使用されていたそうですが
これは 手書きの目で 眉毛は 毛が張ってありますが
犬の毛かどうかは判りません
昭和50年ごろ入手したもので 制作者は判りません

八幡起き上がり

加賀百万石の伝統と雅を
そこはかとなく感じませんか
それでいてなんとなく素朴!
昭和30年の年賀切手になっているって!
 僕の生れ年ジャン
日本三大姫達磨の一つ
と、勝手に決めています
近江達磨

近江八幡でプータローしてた時に
隣町の能登川町に 
一寸変わった張子があるよって言われて
偶然手にいれる事が出来ました
何ともいえない表情が心を和ませてくれます
琵琶湖のほとりで、たそがれてたのを思い出す
青春の1ページです
男達磨だけは手に入れることが出来ませんでした
近江だるま

寺井清二さんの亡くなられた事により
廃絶してしまった
近江だるまも
保存会の方たちの手によって
復活されました

近江だるまの部屋
新潟の三角達磨

お土産に頂いた物ですが 之って結構有名です
形が他所には無いって言うのが強い
達磨を三角にするって誰が考えたんですかね
丸かったらただの土産物で 面白くも無いよね
豊川張子 おころりん

先代の内藤武人さんは亡くなられて
娘さんの作 豊川稲荷の門前で
辛くも見つけました
手作りの味が良く出ています
よく見ていたら 女性の繊細さも伺えます
高知・土佐の女達磨

髪が若い女の子を思わせます
もみあげだなんていわないで下さいね〜〜
妙な気にならないでくださーい (笑)
高知・土佐の女達磨
古玩

竹田の女達磨

昔、武家の人妻が些細な事で離縁され
一晩中雪の中で立って復縁を求め
ついに離縁を解消された
凄い話だと思いませんか?
借金取の取立てより怖い怨念を感じます
こんなしつこい奥さんからは絶対逃げられません
五箇山の達磨

このなんか困ったような顔をした達磨さん
なんだんねん
寒い所の物だから かなり張子も厚いです
高速道路も出来たので 全国区になれるかな
土人形も同じだけれど
やっぱし顔が好いものに惹かれます
富山の土人形

この 髭 GOOD!!
決して鼻毛では有りません
好い顔した人形に出会うと 本当に嬉しくなります
人間相手に下手な事は言えませんが
この達磨さんなら 許してくれそう
どっしり構えた姿は 安心感ですかね

鉢巻達磨・女達磨・男達磨

多分 野田さんから頂いた物だと・・・?
名古屋土人形 (野田末吉)

小ぶりなものが多いが 一つ一つ丁寧に描かれています

起の鉢巻達磨



起 立達磨(紅白)
白達磨

名古屋張子

昭和初期
名古屋張子
名古屋の鉢巻達磨

鉢巻をした達磨は 名古屋が発祥の地で
西へは伝播したが 東の関東へは 伝わらなかったらしい
七転び八起きで頑張らなくちゃって言うのが
鉢巻きで強調されているみたいで
名古屋人の勤勉さ(?)が よく表現されているような気がします
豊川で偶然目の入ってない鉢巻達磨を見つけました
入れ忘れたのか わざと入れてないのか判りません
目をつぶって瞑想しているような達人の雰囲気です
ひょっとしたら珍品なのかもしれませんね

起の鉢巻達磨の裏には
中島と入っています
八方睨みの達磨さんのような気がして・・

目の無い名古屋張子 鉢巻達磨

  
高崎の達磨

達磨といえば誰でも頭に浮ぶのが之!!.
選挙の時に必ず登場する定番
眉が鶴で 髭が亀 あ〜めでたい
片方目が入っているのは何でやねん
高崎の張子は達磨より 招き猫の方が
味があるような気がするナ〜

左の銀彩の達磨は
長野・善光寺で授与しているもの
高崎製です

まねき猫の部屋も覗いてね
藤枝張子

名前が3つほど有るみたいです
『八雲だるま』や『乙吉だるま』と
よばれて親しまれています
何となく顔が気にいって買ってしまいました
豊川稲荷の境内の露天の中で
まともな達磨さんは此処ぐらいしかありませんでした
豊橋達磨

豊川・豊橋が
目無し達磨の西の境だといわれています
今では何処へ行っても
プレスで作ったつるつるの量産品ばかりで
ちっとも面白くありません
豊橋土人形の西村さんが作られています
犬山土人形(南強作)

血達磨土鈴(南強作)

南強 ?
火吹きだるま(灰皿).
名古屋テレビ塔の達磨鈴

炭達磨

木地製の達磨

清水の五色豆達磨

石達磨

京都・達磨寺授与土鈴 (未・申・酉)

草津張子猩々の小法師

今回の主人公は小法師なので
猩々が脇役に廻りました
起き姫(福島)

沖縄 ウッチリクプサ

  
会津小法師

千葉 柏達磨

春日部張子

甲府 信玄達磨
斉藤岳南 作
甲府 信玄達磨



静岡張子
髭達磨



静岡張子
達磨抱き童子



しゃもじ達磨


達磨みくじ

達磨さんのたんなる履歴書や経歴を並べ立ててもつまらないし
専門化やプロの方ほどの知識はありませんので
それぞれに対する私の思いを書き連ねているだけです
間違いなどお気づきの点は御指摘下さい
思い出と共に故郷の郷愁が残されれば幸いです


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