馬


仙台張子 黒馬


この馬の倉掛の模様は
木下駒に近い意匠で
並べてみると面白いかもしれません
個人的には 木彫りの直線的な作りよりも 
張子の柔らか味のあるほうが好みです
表情がいいですね
江戸凧
浜松張子馬車 馬ころがし


明治初年
三輪永保の手により 浜松において製作を開始し
その子 永智がこれを継承し
その六女二橋志乃が製作に従事し広く親しまれた
現在は その長男の妻 加代子さんが後を引き継ぎ
伝統を守っている
五箇山張子(富山)


ここの張子は 紙の質感が面に表われています
控えめな表情は どこかいじらしくも思えます(笑)
草津ピンピン馬(滋賀)


滋賀県の瀬田 草津 守山から
近江八幡に至る地域に
古くから 子供の誕生の際 
疱瘡除けのおまじないとして
張子の玩具を贈る風習があって 
男児には赤塗りの「猩々」とともに
「起き上がり」「ピンピン馬」が贈られた
栗毛の写実的な張子の馬を
箱形四輪つきの台車に乗せたもので
台車の内側には針金 三味線糸などの鳴り糸が仕掛けてあり
車を引くと車に細工のされた竹片が鳴り糸を弾いて
ピンピンと音を出すと共に
馬の首が上下に動くからくり玩具でもある
子供がピンピンと跳ね上がるほど 
元気に育つようにという願いが込められている
製作は 京都ないし大阪でおこなわれ
草津で作られていたという形跡はない
滋賀を代表する郷土玩具ではあるが
現在は廃絶し 作られていない
長門張子馬車


廃絶した宇土張子(熊本)を引き継ぐ張子で
明治の風俗をテーマに 趣のある作品を作られています
馬車に乗って どちらへお出かけなのでしょうか
丁寧なつくりです
高松張子 馬乗り兵隊


江戸時代 寛永19年(1642)常陸国下館から
松平頼重がこの地に移封された際
家臣によって張子の製法が伝えられたといわれています
高松は 瀬戸内海有数の城下町で物資の集散地でも有り
京 大阪の文化と舟運により直結していた土地柄なので
張子の歴史も古く
その作風に都の雅な味がかもし出されていますが

この地方独特の郷土色も色濃く見られます
宮内フサさん まさえさん の亡くなられた後
フサさんのお孫さんに当たるみき子さんが 
宮内張子を継承され 製作されています
なんとも偉そうにふんぞり返った兵隊さんの
雰囲気が楽しいです