馬

伏見人形 飾り馬


高さ37センチ 長さ44センチ 幅15センチ
内部に 「大正14年1月29日」付けの
毎日新聞に包まれた 
タテガミの予備が4束入っていました
大きくて 迫力のあるものです
近江八幡YHペアレントの
お父上が 馬が好きで沢山のコレクションを
お持ちになっておられたもの一つです
馬の両側の彩色が違います
小さい子どもなら本当に乗っても大丈夫とおもいます
耳が少し欠けているのが残念ですが
重厚な存在感の立派な飾り馬です
伏見人形 飾り馬


これは流し込み製です 
伏見稲荷大社の
参道の土産物店で手に入れました
伏見人形 馬乗り狐


稲荷山の山神の化身とされた狐が
その乗り物である馬に乗って
山と田畑を行き来したといわれたことから
稲荷が午の日を縁日にしたともいわれています
伏見人形の代表的なものひとつです
小幡人形 飾り馬


伏見人形の影響を大きく受けており
伏見から伝播した型で
作られているのではないかと思います
彩色は 独自の明るさで 
小幡人形の特色が表れています
細居文造作
名古屋土人形 神馬


高さ27センチ 長さ32センチ
神馬は神の乗り物として神社に奉納される馬のことで 
戦前に野田家で製作されていたものを
戦後復元されたものです
名古屋の土人形としては大型の類になります
小さなものを繊細に作られた野田さんは
大きな人形に対しては 
比較的おおらかに彩色されている様に思います
静かな落ち着いた雰囲気が出ています

瓢箪駒

意外な所から思わぬものが出て来る事をたとえて
「瓢箪から駒が出る」といいます
この諺から 午年にちなんで創作されたものです

馬乗り狐

駒引狐や駒乗袴狐より連想され
戦前に創作されたものを戦後復元されました
馬の尻尾に捕まった狐の
なんともいえぬ表情がたまりません

串馬土鈴(2種)

2つとも戦前のもので  
串馬を模った物は 趣味家沢田の陽刻があり 
土鈴仕立てになっています
干支 宝船・絵馬土鈴

宝船土鈴は 船を正面から見たものと. 
横向きから見たものの2種類あります

絵馬土鈴も 沢山の図案があるようで
アレンジされていたのかもしれません
下川原土人形 春駒


青森県弘前市桔梗野
この地を 通称 下川原(したがわら)と呼ぶ事から
下川原焼の名で したしまれています
小型の特色のあるものが数多く作られ
人形笛はその代表格ともいえます
秋田中山土人形 敦盛


秋田県横手市
堤 花巻 八橋など
各地の土人形の影響を受けながら
赤 黒 黄色などの原色を用いて
明るい色彩が特徴的です
乞食庵 飾り馬


新潟佐渡市
乞食庵の作品は どれも笑顔がいいですね
見ているだけで心が和らいできます
多治見土鈴


岐阜県多治見市で製作されていた
干支土鈴の一つです
製作者が亡くなられているので
総てを揃えることが出来ませんでした
流し込みの大振りな土鈴ですが
荒々しい斬新な絵付け色合いに
存在感があります
 
市原土人形 春駒


岐阜県瑞浪市市原 後藤久美作
丁寧な作りで 明るい彩色
彫りは比較的浅く 薄くて軽い土人形です 
春駒を持った子供の可愛らしい仕草が
心を慰めてくれます 高さ16センチ
姫土人形 宇治川合戦 佐々木高綱


岐阜県可児市 渡辺一夫作
現在は合併して 可児市となっていますが
旧の姫路村で製作されていたので
姫土人形と呼ばれています
鋳込み(流し込み)の方法で製作されて
底に和紙が張られています
裏面にカタカタ一文字が描かれていますが
この符丁の意味は判りません
瑞浪陶磁資料館の「東美濃の土人形」のパンフレットには
宇治川合戦 梶原 と紹介されていますが
この人形の背面には 佐々木高綱の陰刻と
片仮名で「り」の符丁があります
高さ28センチ 長さ24センチ
郡上踊り馬土鈴


日本土鈴館オリジナルです
午年に因んで お馬さんに太鼓をお願いしたそうです
作者は、福岡の「埴矢寿彦」(本名・村松幸則)氏です
馬の表情がリアルで中々の迫力です 
郡上踊りに賭ける庶民の
情熱が表われているような気がします
美江寺 蚕鈴(馬宝珠鈴)


岐阜市美江寺町 大日山美江寺観音
美江寺の蚕祭(旧正月晦日)に境内で売られた縁起物で
古くから養蚕の盛んなこの地方で 信仰を集めており.
この土鈴を買い求めて 蚕室につるしておくと
害敵の鼠を除き 蚕がよく起き上がると信じられ
増殖多産を招くとも云われています
一宮おん馬


真清田(ますみだ)神社で授与されていました
4月3日の桃花祭に勢ぞろいする飾り馬を模したもので
白馬の鞍に 御幣を立てて 
おみこしと一緒に神社からお旅所まで練り歩くものです
起土人形の代表作ですが 現在は授与されていません
一宮おん馬土鈴 


名古屋土人形
上記 真清田神社の飾り馬を
趣味家の依頼で作られたもののようです
起とはまた違った味わいのある土鈴となっています
一宮おん馬


四日市藤井陶楽製で
現在社務所で授与されています
藤井陶楽製の土鈴は 
音がとてもよいので 気に入っていますが
いささか味わいに欠けるところが
個人的には残念です
起土人形 敦盛


こちらのの土人形の特色は
二重まぶたの目です
なんともいえぬ表情に思わず微笑んでしまいます
なおかつ 古いものほど
けばけばしさがとれて 落ち着いた雰囲気です

馬乗り兵隊

午高砂

絵馬土鈴

土絵馬

馬乗り金時

起土人形


犬山の影響を多く受け 
棚尾人形より学んだ歌舞伎外題物が多く作られました
特色は 型が扁平のレリーフ状で 
安定感にいささか乏しいことです
金や銀を多く使った光沢のある彩色は 
この地方の好みを反映したものと思われます
目は 二重まぶたで描かれ その表情は独特のものです
高砂は 毎年干支ごとに首を挿げ替え作られるので
時として違和感を覚える事すらあります(笑)
馬乗り金時は 
先代の一夫さんがお孫さんのために
飾り馬に まさかりをもった金太郎を乗せ
鉞を幟に持ち替えて
アレンジをされたものです

午土鈴

天下泰平
馬土鈴


愛知県津島市 津島神社授与 干支土鈴
旭土人形 馬乗り鎮台


高さ34センチ
高山翁いわく 
明治天皇でもいいかもしないとのお言葉
天皇陛下でも兵隊さんでもいいというのは
いささか乱暴かも(笑)
いずれにせよ 威厳のある 立派で端正な人形です

馬乗り鎮台

古いもので高山八郎さんの作ではありません

馬乗り子供武者

アンバランスな所がなんとも魅力的です

熊谷と敦盛

組み物の魅力の一つに
馬の動きや表情が
乗っている武将のしぐさに表われる所です

桶狭間

白兵戦での動きがよく出ています

名古屋型馬乗り袴狐

神馬に騎乗するきつねの表情は
いかにもまじめ風です

名古屋型春駒持ち童子

旭土人形の明るい色彩で
童子の赤い着物に春駒がよく映えます

きらら鈴 吉良の赤馬

 
吉良上野介の所領の三河 吉良の山々は 
かつてより雲母の産地として有名で
特に 西尾市八ツ面山(やつおもてやま)の良質な雲母は広く認められており
かつては朝廷に献上されたほどでしたが
明治の頃には 殆ど掘り尽くされて
犠牲者なども多く出た為に 採掘が中止されました 
その頃 この地の陶工加藤熊蔵の手によって 
その霊を慰める為「きらら鈴」が作られ
祭礼等で木の枝にぶら下げて
御魂を迎え 祭ったのが始まりといわれています   

雲母を土に練りこみ 固く焼きしめられ
明るく澄んだ清らかな音色の土鈴です
土の色を生かした素朴な中にも洗練された意匠で
いつまで眺めていても飽きない品の良さがあります
忠臣蔵では敵役にされ 可哀想な吉良上野介ですが
地元では 領民に愛され
 立派なお殿様として畏敬の念を持って親しまれています
その 上野介が乗って領内を見回ったといわれた赤馬を
親しみを込めて玩具化したものを土鈴に仕立てたものです
素焼きの風合いを生かした素朴なものです
四日市藤井陶楽


多度大社あげ馬神事絵馬土鈴
鞍土鈴・鐙土鈴

初代陶楽が 戦前の型を用いて復刻したもので
伊賀上野の代表的な 旧跡鍵屋の辻
松尾芭蕉翁にまつわる史跡などの連作土鈴の一つです
堺土人形 馬


原始的な味わいの埴輪風のつくりです
なんともいえぬ異様な雰囲気もするのですが
妙な温かみもあり 不思議な感じのお馬さんです
住吉神馬

大阪 住吉大社
授与品
高松つまみ人形
赤馬と串馬

寛永十九年(1642年)常陸国下館から松平頼重がこの地に移封された際
家臣によって張子細工の製法が伝えられたといわれている
高松は 瀬戸内海有数の城下町で物資の集散地でも有り
京 大阪の文化と舟運により直結していた土地柄なので
張子の歴史も古くその作風に都の雅な味がかもし出されているが
この地方独特の郷土色も色濃く見られる
土地の習俗 口碑などから取材された めでたい縁起物が数多くあり
いずれも形 色彩ともに個性的なものである
張子と共に 『つまみ人形』と言われる指先ほどの土人形や普通の土人形なども作られた
この地方では嫁入りの時に 嫁ぎ先の近所の子供達への手土産として
これらの 小さな粘土を固め彩色しただけの土人形を嫁入り道具に加えて持参する風習があり
鯉抱き 春駒持ち 子守り 天神 牛乗り 鯛 福助 大黒 鯛戎 狆 狆鯛など
沢山の種類がみうけられる
近隣の子供達に与えられた その折に地面に落ちて割れたりしても
返って めでたいと 又人形を子供達に与えたといわれる

代表的な製作者に 宮内フサさんがみえました

左の赤馬は 宮内張子三代目 みき子さんのつまみ人形の作品です
右は 宮内フサさんのつまみ人形各種 串馬(春駒)が見うけられます

金毘羅神馬


四国讃岐の琴平宮の神馬を
かたどったもの(大崎文仙堂)
博多土鈴 筥崎宮神馬鈴


福岡 筥崎宮
授与鈴
尾崎土人形


波のり馬(佐賀県神埼郡神崎町)

古く 弘安の役で捕虜となったモンゴル兵が
地元の人に病気を手厚く看護してもらったお礼に
教えたものであると伝えられていて
赤坂土人形の流れをくみ 素朴さに特色があります
のごみ稲荷駒


佐賀県鹿島市
日本三大稲荷の一つの祐徳稲荷にちなんで作られたもの
古賀土人形 大名馬


長崎市 日本三大土人形に数えられる土人形
造形美のすぐれたものとして有名で
江戸時代の大名行列の
乗り換え馬を模したものといわれています
鵜戸神宮 授与土鈴


宮崎県日南市
かつてこの地方の新婚夫婦は
必ず鵜戸神宮にお参りするという風習があり
新婦を馬に乗せて 新郎はその手綱を引き 
夫婦は馬の首に付けられた鈴をシャンシャンと鳴らしながら
参詣の街道を辿りました
それゆえ「シャンシャン馬」と
呼ばれるようになったといわれています
その馬を映した土鈴です 高さ4センチ長さ5センチ